福岡数学理科家庭教師学院【FSKG】学院長が学習に関して感じていることを記します

福岡数学理科家庭教師学院【FSKG】学院長が学習に関して感じていることを記します

ダイエット

 私の体重は今80キロくらいですが、5年前程前はそれより30キロほど多い100キロオーバー、言い換えると、0.1トンオーバーでした。しかし約8ヶ月で減量して、今の体重になったという経験があります。

 

 この経験を周りの人に話すと、その減量方法を尋ねられることが多々あります。

 ポイント3点あります。1つは、やせてた頃の写真を常に見えるところに貼り、それを励みにしたこと。

 2つ目は、減量だけでなく、節約ともリンクさせたこと。食生活の変化や、ウォーキングや自転車等の運動は、お金の節約にもなるわけです。そのお金で○○を買う!とかすれば、一石二鳥ですね。

 3つ目は、そうやって続けているうちに、どんどん減量に成功していくことによって、モチベーションが継続したことです。習慣化さえしてしまえば、別に頑張るとかではなく、普通になるわけです。

 こうして、無理に短期間でやせたわけでなく、8ヶ月継続してのものだったので、ダイエット時の食生活や運動をするというスタイルは今でも変わっていません。だから、これが一番大事だと思うのですが、リバウンドしていないんです。

 

 個人的なダイエット話を載せたのは、ダイエットと勉強って共通点が多いということを皆さんに申し上げたかったからです。

 例えば、「食生活の変化と運動を始めた」という部分ですが、それがダイエットに必要だってことくらい、誰でもわかってることだと思うんです。

 成績を上げようと考えるとき、必要なことって当たり前のこと、受験生であれば誰でも分かっているであろうことではないでしょうか。巷でよく「これだけで偏差値アップ」とか「短期間で合格できる」という旨、すなわち、お手軽に学力アップ的な謳い文句の教材は、もちろん素晴らしいものもあると思いますが、あまりお勧めできません。

 例えば英語で申し上げると、単語・熟語・構文・文法・長文・過去問(予想問題)演習、これらをしっかりと暗記および練習を、当たり前と言えば当たり前のことを、コツコツ毎日、毎日でなくても三日坊主にならないように続けなければなりません。

 

 結果がでるとモチベーションが持続するので継続し易いというのも、ダイエットと勉強の共通点ですかね。

 

スキマ学習

 先日生徒さんから質問受けまして、「模試(実力テスト)対策として何をしたらよいか」という旨のものでした。「模試の前は模試のやり直しノートを見直す」、これが一番効率が良いといいますか、得点に直結するかと思います。解けなかった問題や知らなかった表現をノートに、そして、それを模試がある度に見返してください。そうすることで記憶が定着するばかりか、一度模試に出題されているわけですからまた出題される可能性大ですし、最終的には入試直前にも利用することができます。

 

 もう少し追加すると、やり直しノートは丁寧になりすぎないようにしてください。目的は後で見直して覚えることですから、丁寧すぎると時間がかかるので効率は良くありません。「書き留めておく」という感じですかね。

 

 そのノートを「スキマ勉強」しましょう。模試のやり直しに限らず、私自身このスキマ勉強の重要性を身を持って体感しています。私もいろんな仕事抱えてて若干バタバタしているのですが、ちょっとした時間を見つけて仕事に取り組みます。

 例えば、授業の間の休憩時間(あ、もちろん生徒さんの質問優先ですよ)、移動時間、帰宅してから夕食までの時間、朝起きて出勤する前のちょっとした時間、寝る前、家族で出かけるときに他のメンバーの支度が完了するのを待っている時間、休みの日の午前中、などなど、こうした時間を利用して仕事を進めることができるようになると、仕事の進展が全く違ってきます。

 

 少なくとも「後でやろう」はNGかなという気がします。

 ひょっとしたら、皆さんの成績の差って、こういったところにもあるのかなと実感するところです。机に腰をすえて勉強するのはもちろんですが、「スキマ勉強」をより意識してみてはいかがですか?

 

 話しを模試に戻します。模試って野球に例えると、練習試合に似ていると思います。自分の弱点が浮き彫りになりますよね。例えば、知識が足りない・〇〇がわかってない・全部解くのに時間が足りない等など。そういった弱点をしっかり補うべく普段の勉強を進めることで、本番の得点力に直結するかと思うのです。模試のやり直しをするだけでも全然学力違ってきますよ。特に数学理科と社会は。

 

勉強って何のためにするの?

 何の為に勉強するの?勉強って何の役に立つの?という疑問を、結構多くの方が持ったことがあるのではないでしょうか。また、そう問われて困ったことのある方も多いような気がします。「それは夢をかなえるためだよ。」とかいう素敵なアンサーは私には似つかわしくないので、私の答えはこうです。「大人になってから必要だからだよ。」

 そう言われると「え?数学も?何の役に立つの?」となります?文系科目、例えば英語などは社会人になってから役に立ちそう、しかし、理系科目、例えば数学などはいったい何の役に立つのか?となりやすいのでしょうね。

 

 理数こそ、現代文化形成に多大なる寄与を果たしてきたということは、なかなか実感しにくいことですが、「数学的思考」というのはピンときやすいかと思います。そう、実際に使ってどうのこうののレベルではないんです。「人間としての思考のレベルで大事」なんですね。人間とサルの違いって何でしょう?モノを使ってどうこうのレベルだけが人間の定義でしょうか?そう、サルとヒトの違いとは「思考」なんです。数学はその思考力形成にとって必要不可欠、だからこそ高度な人類の文明が形成されています。

 

 英語だって数学的思考が、私が気づく範囲だけでもたくさんあります。

 例えば前置詞to。The individual subordinates his interests to those of the group. という文章を使ってこう考えます。訳例は「個人は自分の利益を集団の利益にあわせるものだ。」ですが、前置詞toはベクトルの発想です。「自分の利益」→(ベクトル)「集団の利益」という数学的思考で考えると、「自分の利益を集団の利益にあわせる」となります。subordinatesが難しいですけど、ベクトルの発想で類推するわけです。

 他にはfurniture。「家具」という意味の不可算名詞、つまり、数えることができない名詞です。これは全体集合という数学的思考を働かせます。家具という全体集合の中には、タンス・ソファー・椅子・机・テーブル等などの部分集合が含まれるんですね。だから「家具の絵を描いてごらん」と言われると絶対に描けません。タンスやソファー等の絵は描けますよ。でも家具の絵は絶対に描けません。絵にも描けない程の具体物でないってことは、数えようがないってことで不可算名詞なんです。furnitureが可算名詞のようで不可算名詞の理由はここにあります。

 「p または q」を否定にすると「pでもqでもない」ですが、これはド・モルガンの法則ですね。If SV, then SV構文はp ⇒ q「pならばq」で、十分条件です。「共通因数でくくる」という数学的発想は、具体例から抽象化することと同等で、抽象≒具体の考え方につながります。

 

 まだ沢山ありますがこの辺で。私が申し上げたいのは、「勉強は一見役に立たなそうな科目があっても、否、どの科目も必要!」ということです。現代文明の恩恵を受けるならば、それ相応の勉強に励みたい、そう思います。